「フロントガラスの破損リスクにどのように備えれば良いのか」という悩みを持たれる高級車のオーナー様、
「生産終了した車のフロントガラスをどのように長く使い続ければよいか」という悩みを持たれるクラシックカーのオーナー様は少なくありません。
高速道路や荒れた路面での飛び石や強風による突発的なダメージなどから、フロントガラスは常にダメージの危険にさらされています。
特に近年のフロントガラスは高機能化しているため、交換コストが高騰しており20~50万円以上かかるケースも珍しくありません。
高機能フロントガラスの破損は交換費用やエーミングなどで工数が大きく、車両のリセールバリューにも影響する可能性があります。
生産終了したクラシックカーのフロントガラスに至っては破損してしまうと交換できるガラスを見つけるのも一苦労です。
そこで注目されているのが「フロントガラス専用プロテクションフィルム」です。
フロントガラス専用プロテクションフィルムとは?
フロントガラス専用プロテクションフィルムは飛び石などの飛来物や衝撃からガラスを保護し、交換の手間やコストを大幅に削減するアイテムです。
ボディやインテリアに施工するプロテクションフィルムは柔らかいですが、フロントガラスに施工すると視界が歪んでしまいます。
フロントガラス専用のプロテクションフィルムはフロントガラス施工できるように特化した仕様になっており、視界に大きな影響を与えません。
カーハートでは現在2つのフロントガラス専用プロテクションフィルムを導入しております。
純国産のプロテクションフィルム ARMORTEK
ARMORTEK(アーマーテック)はP-Shieldという国産のプロテクションフィルムの後継品です。
P-Shieldはパナソニックによって開発されており高級車・スーパーカーオーナー様の間でも有名なフィルムでした。
そのアップデート版がARMORTEKになります。
4層からなる特殊構造を持つ高機能フィルムで国産の高い品質と125ミクロンの厚みを誇ります。
ARMORTEKの主な特長
飛び石のダメージを防ぐ以外の魅力的な機能を備えます。
•高透明度、耐黄変性
透過率91.9%という透明度を備えつつ、長持ちするフィルムです。
•赤外線カットと紫外線98.3%カット
透過率91.9%という透明度を備えながらも赤外線をカットすることで車内温度の上昇を抑え、冷暖房効率を向上させます。また、98.3%の紫外線カットで、車内の日焼け対策にも効果的です。
•撥水性能で視界もクリア
水接触角113°高い撥水性能を備えたトップ層によって降雨、降雪時でもクリアな視界を保ちます。
また汚れにくくなることで劣化の主な原因であるワイパーの使用回数を抑えることでフィルムそのものの耐用年数が長くなります。
高速道路交通警察隊の長期テストで飛び石によるフロントガラスの破損がなくなると同時にフィルムの劣化(黄ばみ)が極めて少ないことが評価されました。
走行距離が多く追跡や高速走行も多い警察車両や、東京消防庁の全地形活動車にも正式採用されています。
テクニカルデータ
ARMORTEK | ||
全光線透過率 | 91.9% | ※JIS K7361-I規格 3mmガラスに貼合※積分球付分光光度計使用 日本分光制V-770/ILN-925UVの測定範囲は200nm-370nm |
可視光線透過率 | 89.6% | |
紫外線(UV)カット率 | - - - | |
遮蔽係数 | 0.97 | |
表面鉛筆高度 | 2-3H | ※JIS K5600準拠 |
水接触角 | 113° | ※JIS K23570準拠 |
対擦傷性 | 傷なし | 1kg / cm2 X 1000往復 |
厚み | 125ミクロン |
※記載の数値は抽出サンプルによる測定値であり全ロットを代表する保証値ではありません。
プロテクションフィルムの本場アメリカのSTEKが提供するDYNOtop
DYNOtopは2024年にリリースされた米国STEK社が提供するフィルムです。
DYNOflexの後継品であり耐候性や撥水性に優れる仕様になりました。
DYNOflexは史上最高のフェラーリの1台とも呼ばれる「ラ・フェラーリ」にも施工された実績があり、世界的に信頼されているフィルムです。
DYNOtopの主な特長
•厚み165~185ミクロンで耐衝撃性に優れる
165~185ミクロンの構造で、飛び石や岩などの衝撃をしっかり吸収します。
•99%の紫外線カットとクリアな視界
紫外線を99%カットし、長期間使用してもクリアな視界を維持できます。
•疎水性と防汚性
フィルムは疎水性があり、汚れが付きにくく清掃も簡単。雨水をはじくため、視界も良好です。
テクニカルデータ
フロントガラス専用プロテクションフィルムのデメリットと対策
プロテクションフィルムはフロントガラスを保護するのにベストな選択肢ですが、施工前に考えたいデメリットをいくつかございます。
異物噛みや熱成形による縮れが発生することがあります
ボディに施工するプロテクションフィルム同様に微細な異物噛み、熱成形による指紋のようなうっすらとした縮れが発生することがあります。
塗装ではなくフィルムであるためこういったイレギュラーな不具合は完全に防ぐことはできません。
施工するスタッフは最善を尽くしますが、フィルムの性質上完全に防ぐことはできないことをご了承ください。
1~2年程度での貼替えが必要になるケースがあります
ボディに施工するプロテクションフィルムの耐久性は高く10年以上、貼り付け続けることができます。(塗装が劣化し剥離時に剥がれるリスクがあるため5~7年程度での貼替えを推奨)
ですがフロントガラスはワイパーが直接擦れるため、使用状況や保管状況によっては1~2年程度で貼替えが必要になるケースがあります。
米国STEK社はDYNOtopは日常使いの車には設計されていないことを明言しています。
劣化を抑える対策
ワイパー使用は極力控え、ワイパーブレードを使用する際はウォッシャー液で傷を軽減する工夫が推奨されています。
また専用のメンテナンス剤で定期的にケアすることもできます。
Q&A
運転席・助手席ガラスにも施工は可能ですか?
内側に施工する断熱フィルムとは違い、プロテクションフィルムは厚みがあり窓の開閉で剥がれるため施工ができません。
可視光線透過率は下がりますか?
はい、施工によって1~2%ほど下がります。そのため可視光線透過率が71%以下のお車には施工ができません。
フロントガラスは可視光線透過率が高い傾向にあるため、基本的にクリアできると考えております。
施工によってガラスへのダメージはありますか?
プロテクションフィルムを貼ることでガラスにダメージが入ることはございません。
剥離時も糊残りなく綺麗に剥がすことができます。
耐久性が低いように感じますが、ラインナップの問題ですか?
いいえ、ラインナップの問題ではありません。
ARMORTEK、DYNOtopは他のボディ用プロテクションフィルムに比べれば耐久性が低いですが、フロントガラス専用のプロテクションフィルムの中ではトップクラスの性能を持ちます。
これらのフィルムは他の高級車を扱うプロテクションフィルム施工店でも導入されており様々な車に施工されています。
DYNOflexからDYNOtopに切り替わる際に耐候性がアップデートされました。
今後、耐久性が伸びるかもしれませんが現時点では1~2年程度が目安となっております。
施工実績
施工時間・料金
施工時間 : 1泊2日
※車種によって料金が異なる場合、施工できない場合がございます。
ARMORTEK / 135,000円
STEK DYNOtop / 121,000円
2024/11/06 : DYNOflexを在庫品限りでいくらか割引しての施工が可能です。お問い合わせください。